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名古屋・日本ガイシアリーナで「カームダウンルーム」の実証実験開始~アジア・アジアパラ競技大会開催に向けて安心空間を提供~

タック株式会社

日本ガイシアリーナ2階ロビーに設置されたPa・O Calmdown

タック株式会社(本社:愛知県名古屋市、CEO:竹内成豊、以下当社)は、自社製品ミニマルデザイン・ワークブース「Pa・O Calmdown(パオ カームダウン)」を名古屋市役所の協力のもと、アジア・アジアパラ競技大会に向け日本ガイシアリーナ(総合体育館レインボープール)に設置いたしました。
2024年8月末より試験的に実証実験をスタートし、8月・9月の夏季期間は地域学生の水泳大会時などで実証実験を行い、11月以降の冬季期間はプールがアイスリンクに変更となるため、現在は主にフィギュアの大会やイベント開催時の実証実験に活用されています。

この取り組みは発達障害や感覚過敏のある方が安心して競技観戦を楽しめるよう、外部の刺激を軽減しリラックスできる環境の提供を目的としており、「Pa・O Calmdown」は、競技大会での多様なニーズに応え、誰もが安心して過ごせる空間作りを目指しています。
今後も利用者のフィードバックをもとにさらなる改善と拡大を図ってまいります。

【施設情報】
施設名 :日本ガイシアリーナ(総合体育館レインボープール)
設置場所:2階ロビー
所在地 :〒457-0833
     愛知県名古屋市南区東又兵ヱ町5丁目1番地の5
導入までの経緯

日本ガイシアリーナ2階ロビーに設置されたPa・O Calmdown

現在名古屋市(担当:スポーツ市民局スポーツ施設課、以下名古屋市)では、2026年開催予定の第20回アジア競技大会・第5回アジアパラ競技大会に向けた施設の改修を行っており、より誰もが観戦しやすい競技会場づくりに取り組まれています。

その中で主に空港や公共施設で目にすることが増え、利用や設置を希望する声が増えつつある「カームダウンスペース」の設置検討を行っていた中で、カームダウンルーム用の部屋を確保できず、どのように設置するかを検討していたそうです。

「Pa・O シリーズ」は既存の施設でもスペースがあれば約1~2時間程で設置可能な組み立て式の個室ブースのため、シリーズのひとつである「Pa・O Calmdown」の実証実験をご提案させていただきました。
カームダウンスペース/クールダウンスペースとは?

Pa・O Calmdownの概要や、ご利用シーンのパンフレットを設置しています。


「カームダウンスペース/クールダウンスペース」とは、主に感覚に敏感な方々に配慮した空間であり、大きな音や雑音・視覚的な刺激をカットし、緊張や興奮をやわらげる効果が期待されています。
精神障害や発達障害を抱える方が、多くの人が集まる公共施設や競技会場などで、気持ちの高ぶりやパニックが生じた際、気持ちを落ち着かせるためのスペースのことを指しています。


なかがわ柳通りクリニック 中川院長によると、発達障害を抱える人はコミュニケーションが苦手、かんしゃくを起こしやすい、音、光、匂いなどの刺激に弱い…などといった特徴を持っており、そのような悩み・障がいは目には見えない場合が多く、彼らが気持ちを落ち着けるパーソナルスペースの設置は、福祉の現場だけでなく市役所や図書館といった公共施設など不特定多数の方が利用する場所に設置するという取り組みによって、多くの方が過ごしやすい社会が実現するのではないかと考えられるとのことでした。