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新型コロナ、早期の国内感染段階 
元WHO地域事務局長が警鐘

 世界保健機関(WHO)西太平洋事務局長を務めた尾身茂・地域医療機能推進機構理事長は13日、日本記者クラブで記者会見し、新型コロナウイルス肺炎に対して日本が取るべき対策や現状について、「いずれ武漢と無関係の感染者が地域で検出される可能性がある。少なくとも国内感染早期と見なして(対策を)行うべきだ」と強調した。その上で、重症感染者の早期発見、死亡者の最小化に向けて、「強めに対策を行う」よう求めた。

「新型コロナウイルス」について会見する地域医療機能推進機構の尾身茂理事長=13日、東京都千代田区 【時事】

 尾身氏は1999年から2009年までWHO地域事務局長を努め、03年に大流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の対応に当たった。

 ◇水際で封じ込め困難

 中国湖北省武漢市で最初に新型コロナウイルス肺炎の感染者が検出されたのは昨年12月。尾身氏は「それ以前に多くの感染者がいた。日本で本格的な対策が始まった1月10日以前に日本に感染者が入っていた可能性が高い」との認識を示した。

 その上で、日本で感染者が見落とされ、感染が進行している可能性が高いとした。

 今回の新型コロナウイルス肺炎の特徴として、尾身氏は「軽症者が多いが、高齢者や基礎疾患を持っている人を中心に一部重症化している」と話した。また「潜伏期間が長い」こともあって、「水際における完全な封じ込めは極めて困難。地域での感染が進行していると判断される」として、「徐々に国内の感染対策にシフトする時期」に来ているとした。

記者会見する尾身茂氏=13日、東京都千代田区 【時事】

 ◇国内サーベイランスを

 具体的には、武漢市を含む湖北省の渡航歴・接触者といった条件をつけずに、臨床条件に基づいて検査するサーベイランスが必要だとしている。

 国内感染早期の医療体制として尾身氏は、感染症指定病院での感染者診療、濃厚接触者への積極的調査など挙げた。また、懸念される感染拡大期の医療体制については、①一般医療機関の中で集中治療ができる施設の利用②軽症者は開業医を含めた医療機関でフォロー③軽度の人は自宅待機―などを指摘した。(解説委員・舟橋良治)

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