教えて!けいゆう先生

ドラマのスーパー外科医はウソ?
多岐にわたる医師の専門分野

 ◇よくある誤解

 ところが、医療ドラマではよく、これらの全く異なる領域の病気を全て手術できる、架空の「なんでも外科医」が登場します。

 難しい胃がんの手術をしたかと思えば、翌日には骨折の手術、その次は脳腫瘍の手術をします。もちろん、主人公が毎回、胃や大腸の手術ばかりしていたら、ドラマはさっぱり面白くなくなるでしょう。そう思えば、当然の演出ではあります。

 しかし、こうしたドラマの演出を真実だと思い込んでいる患者さんに出会い、思わぬ誤解に戸惑うこともあります。「外科」を一つの専門領域だと捉え、そこにある細かな区別が意外に知られていないのです。

 もちろん、それぞれの医師が「自分の専門領域“しか”診られない」というのでは、患者さんにとっても不利益でしょう。医師はまずどんな病気でも広く対応できる力を身につけたのち、より細かな「分業」に対応できるよう、専門領域に絞って知識と技術を磨いている、とお考えいただきたいと思います。(外科医・山本健人)

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