2025/05/07 05:00
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私の専門領域は消化器外科です。「消化器外科」とは、消化器を専門とする外科。そして「消化器」は、食道や胃、小腸、大腸、肝臓、膵臓(すいぞう)、胆道など、食べたものの「消化」に関わる臓器の総称です。これらの胸やおなかの中の臓器を、主に手術という方法を使って治療するのが消化器外科医である私の仕事です。
さて、なぜ唐突にこのような説明をしているかというと、外科医それぞれの専門領域は、一般に思われているよりも実ははるかに狭い、ということを伝えたいからです。
「どこでも手術できる外科医」はドラマの中だけ
◇いろいろな「外科」がある
例えば、私は自分のことを「外科医」と称しますが、心臓や脳の手術は全くできません。これは、私が未熟な外科医だから、というわけではありません。心臓や脳の手術は、それぞれ心臓外科、脳外科という全く異なる領域に含まれ、その治療は「心臓外科医」や「脳外科医」が担当します。
また、おなかの中の臓器だからと言っても、私のような消化器外科医に腎臓やぼうこうは手術できません。これらは泌尿器科の領域です。
厳密には、腎臓やぼうこうは「おなかの中」ではなく「おなかの外」で、「後腹膜」と呼ばれる領域に位置しています。泌尿器科医は、この後腹膜領域を専門とする外科医です。また、ぼうこうとつながっている尿道や生殖器の病気を診ることもできます。
おなかの中には卵巣や子宮もありますが、これらは産婦人科の領域です。産婦人科と言えば、妊娠・出産に関わる科というイメージが強いかもしれませんが、卵巣がんや子宮がんなど、おなかの中のがんを手術する外科医としての側面もあります(もちろん病気はがんに限りません)。
整形外科は骨や筋肉のけがや病気を治療する外科医です。もちろん私は、この領域は全くの門外漢です。骨折や脱臼の治療はできませんし、骨や筋肉のがんの手術もできません。
他にも外科治療を行う科はたくさんあり、それぞれが異なる専門領域です。「小児科医は大腸がんの手術をしない」と言えば誰もが納得するでしょう。ここまで書いたことも「専門領域の違い」と考えれば本質的には同じです。
(2020/07/29 07:00)
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