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発達障害、「脳個性」の違いだけ
~イメージ変え、親子を笑顔に~

加藤さんの著書

加藤さんの著書

 ◇発達が凸凹しているだけ

 加藤さんの著書は「発達凸凹子どもの見ている世界」(Gakken・定価1760円)。「障害」という言葉を使っていないのは、「脳の発達に凸凹(でこぼこ)があるにすぎない」という考えからだ。診察してきた子どもたちの脳個性を特徴ごとに名付け、その強みと弱みを説明していく。例えば、「フレンドリー」のタイプは人見知りをしないので、誰とでも仲良くなれる。ただ、人に伝えたいことがあり過ぎるために、「一人でしゃべってばかりだ」「人の話を聞かない」などと嫌われることがある。

 親はどう接すればよいのだろう。加藤さんは「まず話をしっかり聞いてあげ、満足感を与えることが大事。それから親の話を聞くように工夫してほしい」とアドバイスする。

 「ギリギリパワー」のタイプは時間的に追い込まれないと、能力を発揮せず周囲をやきもきさせる。しかし、その集中力はすごい。「ジッコウマン」は思ったら即、行動に移る。ただ、ルールを無視し、他人のことが分からない。

 ◇夢を持つ

 こうしたタイプは大人の世界でも珍しくない。そういう個性が作家や芸術家、起業家として成功につながることは珍しくない。Aさんの長男は「映画監督になりたい」という夢を持った。中学に戻り、高校に進んだ。

 Aさんは「いろいろな事があったでしょう。でも、高校卒業まで頑張り通したことを誇りに思っています」と、感慨を込めて語る。(鈴木豊)

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