「オープンダイアローグ」とは=対話で精神病からの回復目指す
◇日本での可能性
患者にとっては朗報だが、保険適用外であることや、従来の薬物療法中心の精神病治療の考え方を変える必要があるなど、国内での普及には大きな壁がある。
「24時間態勢で医療チームを組み、連日患者宅を訪問するのは困難」との声もあるが、「個々の事情に合わせて行えば可能で、幻聴などによる危機の解消まで毎日続けることも絶対条件ではありません」と、斎藤教授は話す。
現在、国内で実施している施設はまだ数カ所だが、「研修を定期的に実施しており、実践の中でセラピストを育成することもできる」として「オープンダイアローグネットワークジャパン」を中心に普及を進めている。
斎藤教授は「書籍などを通じて学ぶことで、家族が実践することも可能です」と、「対話」がもたらす精神病の治療の変革に大きな期待を寄せている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/09/02 15:58)