早期治療で視力の維持や改善も=ゆがむ、ぼやける―加齢黄斑変性
◇治療法も進歩
治療は病型によって異なる。「萎縮型」は進行は穏やかだが、確立した治療法が無いため経過観察が基本。一方、「滲出型」は進行が速く、重度の視力障害につながりやすいが、抗血管内皮増殖因子(VEGF)療法の登場で治療が大きく進歩し、改善が期待できるようになった。
この治療法は、異常な血管の成長を促すVEGFという物質の働きを抑える薬を眼球内に注射し、黄斑のむくみを取り除く。最初の3カ月間は月1回、以降は効果を確認しながら注射の間隔を延ばす。通院治療が可能だが、中止すると症状が悪化する恐れがあるので継続的な注射が必要になる。
早期発見には、格子柄の模様をしたアムスラーチャートを使うのが効果的だ。格子柄の中心に黒い点があり、それを片目で見詰めたときに、ゆがむなどの症状があれば加齢黄斑変性の疑いがある。「50歳以上の人は定期的なチェックを忘れず、異常を感じたら早めに眼科を受診してください」と飯田教授は呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2018/01/09 11:20)