医療ADR

【最終回】「魅力的な選択肢」になるために =弁護士会医療ADRの課題と未来

 ◇ICTとADR

 昨今の情報コミュニケーション技術(ICT:Information and Communication Technology)の進展は著しい。

 金融ADRでは距離の壁をスカイプなどで乗り越え、所在地の離れた当事者同士をつないで紛争解決することも実践されている。移動やコミュニケーションのコストや困難がICTで克服されつつある。海外では、インターネット上で「バーチャル法廷」「バーチャルあっせん」が提供されるサイトも登場し始めていると聞く。

 医療紛争の当事者には身体の弱っている人、コミュニケーション能力に難のある人、施設に入所中の人、自宅から出られない人もいる。医療ADRでは、他の分野のADR以上に、スマートフォン一つあれば「権利擁護」「相互理解」の窓口にたどり着ける仕組みづくりが必要だ。超高齢社会の未来を築く知恵と工夫の一つとして、ADRの制度設計を医療・介護分野で、もう一歩進めることが期待されている。(完)

←〔第4回に戻る〕心に寄り添う制度設計=運用でも当事者に配慮―弁護士会医療ADR

新着トピックス