治療・予防

実は怖いいぼ
がんになる場合も

 ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で手や足などに起こるウイルス性のいぼ。通常は自然に治るが、治りにくいものや、がんの原因になるものもある。東京慈恵会医科大学付属病院(東京都港区)皮膚科客員診療医長の江川清文医師に話を聞いた。

 ▽見えない傷から侵入

通常は自然に治るが…
 いぼの医学名は「疣贅(ゆうぜい)」で、ウイルス性と非ウイルス性のものがある。非ウイルス性のいぼの代表的なものが皮膚の老化に伴ってできる「脂漏性角化症」で「老人性疣贅(年寄りいぼ)」とも呼ばれる。これらは良性で、他の人にはうつらない。

 一方、ウイルス性のいぼを引き起こすHPVは正常な皮膚や粘膜に感染することはないが、手や足、外陰部などにできた目に見えない傷から侵入する。感染した場所から離れた場所に飛び火したり、他人にうつしたりする可能性もある。

 HPVに感染してから皮膚に症状が出るまで数週間から数年かかるとされている。しかし、江川医師は「インフルエンザなどのように明らかな症状がないため、本人も家族も気付きにくいこともあるのではないか」と指摘する。

 手足に多い「尋常性疣贅」や顔を中心に発症する「扁平(へんぺい)疣贅」などがあり、足の裏にできやすいうおのめに似た「ミルメシア」は子どもに多い。外陰部にできるいぼの代表が、性行為などで感染する「尖圭(せんけい)コンジローマ」や「ボーエン様丘疹症」だ。特にボーエン様丘疹症は子宮頸(けい)がんを引き起こすHPV16型や18型などが原因だけに注意が必要だ。

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