Dr.純子のメディカルサロン

たばこ依存症のメカニズム 第4回

 依存症には皆さんご存じのように、物質依存として、コカインやアンフェタミンなど中枢神経を刺激して活発化するものと、アルコール、睡眠薬など逆に中枢神経を抑制するもの、アヘン、モルヒネ、ヘロインなど麻薬麻薬系鎮痛剤などがあり、その他ニコチンや、マリフアナ、他のストリートドラッグがあります。また行動依存としては、ギャンブル、ダイエット、フィットネス、セックス、買い物などがあります。

 なぜ依存行動に陥るのか。人がある物質や行動に耽溺(たんでき)するのは、それが心理的苦痛を軽減したり取り去ったり、変化させてくれるからだといわれています。

 心理的な苦痛を和らげてくれるものとして何を選ぶかは個人差があります。手当たり次第に気分を変える物質を選ぶのではなく、自分の「内的必要性」に応じて依存する物質を選ぶのです。

 簡単に言うと、つらい現実があり、相談もできず、そこから逃れたいときにアルコールを多飲してその問題から目をそらすというメカニズムです。一時的に問題から逃避しても、酔いがさめれば問題に向き合わなければならないわけですから、それを避けるためにまた飲むという繰り返しになります。



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