一流に学ぶ 心臓カテーテルのトップランナー―三角和雄氏
(第2回)
「縁ある所に行くもんだ」
運命変えた受験、上京へ
「高校3年の終業式で、なんか見えにくいなあって。目をこすっても右眼に、墨を水に溶かしたような黒いものがあって、全然取れなくて。どんどん見えなくなり、家に帰って近所の眼科に行きました」
眼底出血しており、医師から、すぐに入院して検査を受けた方がいいと言われた。「受験直前に入院なんかできるか」と別の眼科へ行くと、やはり眼底出血との診断。しかし原因は分からないと言われた。
「強いて言えば、1カ月ぐらい前にサッカーでヘディングしたことくらいしか思い当たらなかったが、まず違うだろうと。血液検査も異常なく、痛みも何もない。本当に不思議なんですよ」。片目では試験問題を読むにも不自由で、計算スピードも落ちた。順当なら合格確実と言われた大阪大医学部の受験は、失敗に終わった。
「自分より成績が下だった人も受かっていたのに、なんでこんなことになるのかと。でも今思えば、あのときの眼底出血がなければ、今の自分はなかったですね」
(2018/01/23 10:00)
一流に学ぶ 心臓カテーテルのトップランナー―三角和雄氏
-
2018/04/17 06:47
(最終回)
不思議なほど折れない心
ブランド物に興味なし「世の中に簡単な手術はない」と三角氏は言う。毎年3000例のカテーテル治療をすべて無事に成功させる…
-
2018/04/10 10:00
(第13回)
患者教育もライフワーク
スピーディーな対応心掛ける 「患者さんを集めるためだけではなく、どうすれば患者さんが自分の健康を維持できるのか知ってほしい。…
-
2018/04/03 10:00
(第12回)
必要なのは腕「ラーメン店と同じ」
患者へ情報提供、携帯番号も「歩いていて、胸が痛くなるようなことがあったら、すぐに病院に来てください」。2017年9月初旬、三…