相原一 医師 (あいはらまこと)

東京大学医学部附属病院

東京都文京区本郷7-3-1

  • 眼科・視覚矯正科
  • 教授 科長

眼科

専門

緑内障・前眼部手術・神経生化学・生理活性脂質

相原一

相原一医師は、東京大学医学部卒業後、カリフォルニア大学サンディエゴ校緑内障センターに留学しマウスの緑内障モデルの確立に携わる。また、大学院時代から緑内障眼圧下降薬として第一選択薬のプロスタグランジン関連眼圧下降薬の作用機序や新薬開発にも携わるなど、緑内障の診療・研究ともに権威である。帰国後、四谷しらと眼科の副院長を経て現在、東京大学眼科学の教授を務めている。現在は、眼圧制御機構の解明、緑内障性視神経障害の機序とその治療をテーマに研究を行っている。
診察では患者との対話を重視し、特に慢性疾患である緑内障患者のQOLを上げるよう心がけている。緑内障の点眼治療や手術に力を入れているが、それ以外の神経系の関わりが深い斜視、神経眼科分野の診療も行っている。

診療内容

緑内障は日本で最も多く失明の原因となっている病気。早期発見と早期の的確な眼圧下降治療によってほとんどの緑内障はコントロールをしていくことが可能である。日本緑内障学会で行った調査によると40歳以上の日本人では20人に1人の割合で緑内障患者がいることが判明、また、正常眼圧緑内障の患者が過半数を占めていることも分かったとのこと。正常眼圧緑内障とは、眼圧が正常範囲で高くないのに視神経に障害が起こり萎縮が始まって視野狭窄が起こるタイプ、他国に比べて非常に日本人に多い。しかし、正常眼圧緑内障でも眼圧下降治療が有効であり、治療方針は他の緑内障と同様である。
初期の緑内障による視野欠損は、それぞれの眼の鼻側の視野からゆっくり進むことがほとんどで通常自覚できない。両目にかなりの視野欠損が現れていたとしても、お互いの眼がカバーしてしまうことで症状を自覚しにくいことも多い。目の見える範囲が狭く(視野障害)感じたり、視野の一部で見えない場所(暗点)が出てきたら、緑内障の疑いがもたれるため早めに眼科の受診をお勧めする。まずは、近くの眼科クリニックで検査を受け緑内障の疑いがあるようであれば、専門医のいる病院を紹介してもらおう。
緑内障と診断を受けても、症状に関しては、個人差はあるもののゆっくりと進行していくので末期になるまで20~30年かかると考えられている。通院治療はほぼ一生となり、根気強く受診していくことが大切となる。当院緑内障外来では、すべての患者さんを生涯診察することは不可能なので、患者さんが長期に亘って治療できるように「緑内障の専門医が患者さんに合った治療方針を立てて、通常は近医で診てもらいながら長期的な治療が可能なように計画します。患者さんの緑内障の病状の変化に応じて計画を見直すようにしています。」(相原一医師)
末期になると視力の低下などが起こり視野障害が進むと失明する可能性も出てくるが、定期的な経過観察をしながら適切な治療を行えば失明には至らない。
「40歳をすぎたら」「老眼が入ってきたら」一度は緑内障の検査をしておこう。

医師プロフィール

1989年 東京大学医学部医学科卒業
1998年 東京大学大学院生化学細胞情報部門卒業 医学博士 
1998年 東京大学医学部眼科学教室 文部教官助手
2000年 カリフォルニア大学サンディエゴ校緑内障センター 臨床指導医
2001年 カリフォルニア大学サンディエゴ校緑内障センター 主任研究員
2003年 東京大学医学部眼科学教室 医学部専任講師
2012年 東京大学医学部眼科学教室 准教授
2012年 四谷しらと眼科副院長
2014年 東京医科歯科大学特任教授兼任
2015年 東京大学医学部眼科学教室 教授