アミラーゼ(AML)
■急性、慢性膵炎の診断
アミラーゼはでんぷん質を分解する酵素で、おもに膵(すい)臓と唾液腺(だえきせん)でつくられ、それぞれ膵液と唾液に分泌されます。その一部は血液に出てきます。
急性膵炎や慢性膵炎が急に悪化すると上昇しますが、逆に、慢性膵炎の末期や膵臓がんでは膵臓の組織がダメージを受けるため低下します。
唾液腺からも出るので、耳下腺炎や顎下(がくか)腺炎などでも血液中のアミラーゼは上昇します。この唾液腺型は分子量が大きなタイプで、尿中には排泄(はいせつ)されないのに対して、膵臓型は尿中にも排泄されます。急性膵炎の場合には血液中のアミラーゼがふえるとともに尿中アミラーゼも増加しますが、耳下腺炎では尿中アミラーゼは増加しません。
なお、膵炎の検査ではアミラーゼに加えて膵リパーゼ検査やPFD試験・セクレチン試験、エラスターゼⅠの検査をおこなうことがあります。
■基準値:44~132U/L
■検査結果から疑われる病気
高値の場合には、次のことが考えられます。
急性膵炎、慢性膵炎(早期、急性期)、胆石、耳下腺炎、アミラーゼ産生腫瘍、マクロアミラーゼ血症
低値の場合には、次のことが考えられます。
慢性膵炎末期、膵がん末期
アミラーゼはでんぷん質を分解する酵素で、おもに膵(すい)臓と唾液腺(だえきせん)でつくられ、それぞれ膵液と唾液に分泌されます。その一部は血液に出てきます。
急性膵炎や慢性膵炎が急に悪化すると上昇しますが、逆に、慢性膵炎の末期や膵臓がんでは膵臓の組織がダメージを受けるため低下します。
唾液腺からも出るので、耳下腺炎や顎下(がくか)腺炎などでも血液中のアミラーゼは上昇します。この唾液腺型は分子量が大きなタイプで、尿中には排泄(はいせつ)されないのに対して、膵臓型は尿中にも排泄されます。急性膵炎の場合には血液中のアミラーゼがふえるとともに尿中アミラーゼも増加しますが、耳下腺炎では尿中アミラーゼは増加しません。
なお、膵炎の検査ではアミラーゼに加えて膵リパーゼ検査やPFD試験・セクレチン試験、エラスターゼⅠの検査をおこなうことがあります。
■基準値:44~132U/L
■検査結果から疑われる病気
高値の場合には、次のことが考えられます。
急性膵炎、慢性膵炎(早期、急性期)、胆石、耳下腺炎、アミラーゼ産生腫瘍、マクロアミラーゼ血症
低値の場合には、次のことが考えられます。
慢性膵炎末期、膵がん末期
(執筆・監修:国際医療福祉大学大学院 臨床医学 教授〔臨床検査医学〕 下澤 達雄)