その他の嚢胞、嚢胞性疾患〔そのたののうほう、のうほうせいしっかん〕 家庭の医学

■術後性上顎嚢胞
 上顎洞(じょうがくどう)根治手術(蓄膿〈ちくのう〉症の手術)のあと、10~20年たってからふくろができるものです。当然ですが、上顎洞根治手術の既往がなければ起こりません。しかし、既往がある場合の発生頻度は比較的高い病気です。

[症状]
 化膿することが多く、また、目や鼻の症状、神経痛のような痛みが出ることがあります。

[治療]
 嚢胞を摘出し、上顎洞根治手術を再度おこないます。

■単純性骨嚢胞
 原因ははっきりしませんが、外傷に関係していると考えられています。はっきりしたふくろはないことが多く、ほかの顎嚢胞とは異なった発育をしているものと考えられます。症状、治療は含歯性嚢胞と同様です。

(執筆・監修:東京大学 名誉教授/JR東京総合病院 名誉院長 髙戸 毅)
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