皮膚そう痒症〔ひふそうようしょう〕

 皮膚に発疹(ほっしん)がないにもかかわらず、激しいかゆみをうったえるものを、一般に皮膚そう痒症と呼んでいます。
 皮膚そう痒症は、1.高齢者で皮膚がかゆくなる、2.全身がかゆくなる、3.からだの一部がかゆくなる、の3つのタイプに分けられます。
 老人性皮膚そう痒症は、皮膚が乾燥するために起こり、下肢、腰、腹部がかゆくなることが多いものです。
 乾性の皮膚をもっている“さめはだ”(魚鱗癬〈ぎょりんせん〉)の人にも同じように起こります。冬に目立ち、あたたかくなると軽快します。
 全身がかゆくなるタイプは全身病の人にその前駆症(まえぶれ)として起こることがあります。白血病、悪性リンパ腫、がん、糖尿病、肝臓病、腎不全、甲状腺の病気、痛風などのときです。一般の止痒(しよう)薬(かゆみどめ)が効かないのが特徴です。このようなときは、できるだけ早く医師の診察を受けることが大切です。
 また、からだの一部分だけがかゆくなるものがあります。女子陰部の陰部そう痒症、肛門周囲の肛門そう痒症などです。乳くびがかゆいこともあります。限局性皮膚そう痒症のうちで、陰部そう痒症の原因としては、内分泌腺(特に卵巣)障害、月経、妊娠、更年期に併発してくるもののほか、トリコモナス、子宮内膜炎、卵管炎など、婦人科疾患があげられます。肛門そう痒症では腸寄生虫、痔核(じかく)、胃腸病、腎臓病があげられます。

[治療]
 1.かゆみどめの内服。
 2.老人性皮膚そう痒症のように乾燥した皮膚の上に起こったものには、ヘパリン類似物質含有軟膏、ワセリン、尿素軟膏の外用、ビタミンAクリームも有効です。
 感染を併発していない限局性皮膚そう痒症には、副腎皮質ステロイド軟膏が有効です。
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