角膜刺傷・裂傷〔かくまくししょう・れっしょう〕

 刺傷は先端の鋭利な物(針や錐〈きり〉など)が角膜に刺入したときに起こり、角膜内、角膜貫通、水晶体損傷、硝子体(しょうしたい)・網膜損傷など、損傷部位の位置と範囲により、視力に与える影響が異なります。
 裂傷は線状または不整形に角膜の断裂が起こり、前眼房消失、傷への虹彩嵌入(かんにゅう)・脱出、外傷性白内障を伴う場合もあります。

[治療]
 治療法は創の程度によって大きく違います。外に開いた創がある場合は、手術により創を糸で縫います。創がごく小さい場合は縫合(ほうごう)をせずに治療用のコンタクトレンズを入れて、創が自然にふさがるのを待つ場合もあります。
 また、広範囲に効く抗菌薬を全身および局所に用いて感染を防がなければなりません。
 外傷性白内障は、そのための視力障害があれば、白内障の手術をおこないます。角膜裂傷に対しては角膜創への虹彩脱出や嵌入を防ぎながら縫合をおこないます。

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