肩鎖関節脱臼〔けんさかんせつだっきゅう〕

 鎖骨骨折と同様で、転倒などによる肩の側面からの外力により生じます。
 肩鎖関節は鎖骨と肩甲骨との間の関節で、鎖骨を肩のほうに触れていくと前のほうに曲がっている部分があり、その2~3cmさらに外側にあります。この部分に痛みがあり、脱臼があきらかであれば突出による変形がみられます。上肢を挙上すると痛みを感じます。X線検査により肩鎖関節のずれが確認できます。

 程度が軽ければ治療は上肢の安静が中心で、絆創膏固定(ばんそうこうこてい)のうえ三角巾や包帯で固定しますが、放置しても時間とともに痛みはなくなり、軽度の変形だけが残ることが多いです。肩鎖靱帯(じんたい)、烏口鎖骨靱帯が完全に断裂してしまい、ずれが大きい場合には手術をおこないます。

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