肩腱板障害〔かたけんばんしょうがい〕

 腱板という腕を上げるはたらきをしている腱が切れるため、上肢挙上障害(腕が上がらない)あるいは挙上するときの肩が痛むなどの症状が出る疾患です。中年以降に生じ、手の過度の使用や加齢によって腱板に磨耗や変性が生じたために比較的軽い外傷で発生します。
 典型例では腕を90°まで介助してもち上げた状態で、そのままの位置を続けるようにさせて支えている手を離すと、その位置を保つことができず腕が落ちてしまいます(drop arm test)。また、挙上できる例では70°あたりまで外転すると疼痛(とうつう)が生じ ますが、その位置を過ぎれば痛みが減少する症状(painful arc)がみられます。これは腱板がついている上腕骨の大結節が肩の天井となっている肩峰(けんぽう:肩甲骨の一部)に近づき、腱板が間にはさまり痛みが出るためです。
 肩のX線検査で肩峰下腔(かくう)の狭小化や肩峰の下に骨棘(こつきょく)の形成などがみられます。診断には肩関節の関節造影検査で造影剤の漏れの有無を診たり、超音波(エコー)検査やMRI(磁気共鳴画像法)検査で腱板の性状を検査します。

[治療]
 理学療法や肩峰下滑液包への副腎皮質ステロイド薬の注射などの保存的治療をおこないます。症状が改善されなければ手術を考慮します。
医師を探す