近位指節間(PIP)関節捻挫〔きんいしせつかん(ぴーあいぴー)かんせつねんざ〕
突き指や指を引っかけるなどすることで指の2つめの関節を捻挫した状態で、横方向に力がかかると側副靱帯(そくふくじんたい)損傷が、強制的に反りかえる方向に力がはたらくと掌側板(しょうそくばん)損傷が生じます。
■側副靱帯損傷
指の関節に小指側へ強制的に曲げる力がはたらくと橈側(とうそく)側副靱帯損傷が、親指側へ力がはたらくと尺側(しゃくそく)側副靱帯損傷が生じます。関節のはれとともに、同じ方向への力がかかると痛みが増加します。損傷が強いと関節がゆるくなり、横方向に不安定になります。
治療は、軽症では消炎鎮痛薬の外用薬塗布やテーピングをおこないます。より関節の不安定性が強い中等症以上の場合には、装具の装着や断裂した靭帯の縫合、あるいは靭帯の再建手術がおこなわれます。
■掌側板損傷
指の関節が反りかえるように強制的に伸ばされることで、関節の手のひら側にある掌側板という軟骨が引き伸ばされて損傷した状態です。時に小さな骨のかけらが付いたまま、はがれることがあります。関節の手のひら側に痛みやはれがあらわれます。関節を伸ばす力がかかると痛みが出ます。
治療は、隣の指といっしょにテーピングをするバディテーピングがよくおこなわれます。隣の指を添え木にして屈伸することができ、過伸展を予防できます。より損傷が大きい場合には、手術をおこなうこともありますがまれです。
■側副靱帯損傷
指の関節に小指側へ強制的に曲げる力がはたらくと橈側(とうそく)側副靱帯損傷が、親指側へ力がはたらくと尺側(しゃくそく)側副靱帯損傷が生じます。関節のはれとともに、同じ方向への力がかかると痛みが増加します。損傷が強いと関節がゆるくなり、横方向に不安定になります。
治療は、軽症では消炎鎮痛薬の外用薬塗布やテーピングをおこないます。より関節の不安定性が強い中等症以上の場合には、装具の装着や断裂した靭帯の縫合、あるいは靭帯の再建手術がおこなわれます。
■掌側板損傷
指の関節が反りかえるように強制的に伸ばされることで、関節の手のひら側にある掌側板という軟骨が引き伸ばされて損傷した状態です。時に小さな骨のかけらが付いたまま、はがれることがあります。関節の手のひら側に痛みやはれがあらわれます。関節を伸ばす力がかかると痛みが出ます。
治療は、隣の指といっしょにテーピングをするバディテーピングがよくおこなわれます。隣の指を添え木にして屈伸することができ、過伸展を予防できます。より損傷が大きい場合には、手術をおこなうこともありますがまれです。
(執筆・監修:東京都立広尾病院 院長 田尻 康人)
他の病気について調べる
-
病名から医師を探す
「ドクターズガイド」はこちら » - 外科に所属する医師はこちら »
- 整形外科に所属する医師はこちら »
- 総合診療科に所属する医師はこちら »
- 感染症科に所属する医師はこちら »
- リウマチ科に所属する医師はこちら »
- 形成外科に所属する医師はこちら »
- 脳神経外科に所属する医師はこちら »
- 神経内科に所属する医師はこちら »