微小外科(マイクロサージャリー)

 手術用顕微鏡などを用いて、直径2~3mm以下の血管や神経を縫合する手術法です。

■外傷に対する治療
 外傷による神経の切断の場合は、できるだけ早く神経の縫合をおこないます。
 手指や耳介(じかい)などの切断では、血管などを縫合して組織の再接着をおこないます。

■遊離組織移植術(ゆうりそしきいしょくじゅつ)
 頭頚部や手足の組織欠損では周囲の組織量が少ないため、余裕のある部位から皮弁を移植します。下図のような、腹部の腹直筋皮弁は頭頚部の組織欠損によく用いられます。血行を再開するために、手術用顕微鏡を使って血管を縫合する必要があります。


(執筆・監修:埼玉医科大学 教授〔形成外科・美容外科〕 時岡 一幸)