その他の手術 家庭の医学

■頭蓋顎顔面外科(ずがいがくがんめんげか)
 骨の変形が原因となる、頭蓋・あご(顎)・顔面などの疾患を治す手術法です。
 変形した骨の周囲を切って、正常な位置に移動させる手術を骨切り術といいます。一度に骨を移動させることがむずかしい場合は、特殊な器具を用いてすこしずつ骨を移動させる骨延長術をおこないます。

■組織拡張法(ティッシュ・エキスパンション法)
 1回で切除できないような大きい皮膚疾患に対する治療法で、2回の手術が必要です。
 1回目の手術では、病変の近くにシリコン製の風船(ティッシュエキスパンダー)を入れます。皮下に入れたティッシュエキスパンダーを1~3カ月かけてすこしずつ拡大します。2回目の手術では、拡張された組織を利用して、病変の切除と皮膚の再建をおこないます。近年では乳房再建にも応用されています。

(執筆・監修:埼玉医科大学 教授〔形成外科・美容外科〕 時岡 一幸)
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