新型コロナウイルス対策などを検討する「新型インフルエンザ等対策推進会議」の尾身茂議長が29日、首相官邸を訪問し、岸田文雄首相に退任のあいさつをした。首相からはねぎらいの言葉を掛けられたという。
 尾身氏は首相に「人間誰しも、喉元過ぎれば熱さ忘れる。平時に(コロナ禍の)3年間の教訓を生かして、しっかり危機に対する準備をしておくことは非常に重要だ」と指摘し、感染症への備えを提言した。
 尾身氏は国内でコロナ感染が拡大した2020年以降、公衆衛生や感染症の専門家として政府への助言や情報発信に当たってきた。31日の退任を前に、記者団から心境を問われ「肩の荷が下りた感じだ」と語った。 (C)時事通信社