新潟大と東京大の研究チームは15日までに、家族性アルツハイマー病の原因となる遺伝子を持つ人を対象に、治療薬「レカネマブ」と開発中の新薬を併せて投与し、効果と安全性を調べる国際臨床試験(治験)を開始したと発表した。昨年正式承認されたレカネマブともう1種類を併用する世界初の試みで、新たな治療法の開発につながることが期待されるという。
 家族性アルツハイマー病は主に30~50代で発症し、患者数はアルツハイマー病全体の1%以下とされる。親から原因遺伝子を受け継ぐと、親とほぼ同じ年齢で発症するという。脳内に異常なたんぱく質「アミロイドβ(ベータ)」や「タウ」が蓄積することが原因と考えられており、有効な治療法は確立されていない。 (C)時事通信社