新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」が3月末に廃止されることとなり、武見敬三厚労相は25日、座長を務める脇田隆字・国立感染症研究所長らと面会した。会合は2020年2月から昨年8月までに124回開催。武見氏は「未曽有の危機において国民の命を救うための尽力と功績に対し、深く感謝したい」と述べ、約3年半に及んだ活動をねぎらった。
 この日は厚労省で懇談会が開かれ、委員らに感謝状が贈呈された。脇田氏は「リスク評価を目的にスタートしたが、実際には感染状況の流行分析に多くの時間が費やされた。テーマを決めて議論を深めることができなかった」と指摘。「専門家と役所の立ち位置の折り合いをつけることは難しいこともあった」と振り返った。 (C)時事通信社