小林製薬は26日、紅麹(べにこうじ)を配合したサプリメント「紅麹コレステヘルプ」を約3年間購入していた1人が、今年2月に腎疾患で死亡したことが分かったと発表した。これとは別に、購入者でもう1人死亡したとの申し出があり、27日に詳細を発表する。いずれも遺族からサプリを服用していたと連絡があり、死亡との因果関係を調べる。厚生労働省によると、106人が入院したとの情報がある。
 健康の維持・増進をうたった機能性表示食品を巡る今回の問題で、死亡につながったと疑われる事例が判明したのは初めて。小林製薬は1人目の性別や年齢を公表していないが、2021年4月から24年2月まで通信販売で購入していたことを確認した。26日に遺族と会って症状など詳細な状況を調査。今後、原因の特定を急ぐ。
 遺族は小林製薬が紅麹サプリによる健康被害を公表した22日夜、インターネットの問い合わせ窓口にサプリ服用と死亡について書き込んだ。問い合わせが殺到していたため、同社が内容を確認したのは25日夜だったという。
 小林製薬は、昨年7~10月に製造した紅麹の中に「意図しない成分」が含まれ、健康被害を引き起こした疑いが強いとみている。購入記録に残っていた製造番号から、死亡した人が購入した商品にもこの成分が含まれていた可能性があるとみて、詳しく調べる。 (C)時事通信社