小林製薬は22日、機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」など3種類5製品のサプリメント約30万袋を自主回収すると発表した。これまでに摂取した40~70代の男女13人から、むくみや倦怠(けんたい)感といった腎疾患の症状が出て、6人が入院。一時的に透析が必要になった患者も2人いた。入院した6人のうち、5人は既に退院しているという。
 大阪市内で記者会見した小林章浩社長は「健康を害したお客さまに深くおわび申し上げる」と謝罪。「当社の紅麹が原因である可能性が高い」とし、使用を継続している人には服用を中止するよう訴えた。
 現時点で製品と疾患の関連は確定していないというが、分析の結果、「紅麹」原料の一部にカビから生成される成分に似た「未知の物質」が含まれている疑いが強まった。その物質がアレルギー反応を引き起こした可能性もあるとみて、複数の大学と共同で物質の特定や疾患との関連の解明を急いでいる。
 紅麹コレステヘルプ3製品の他に回収するのは、「ナイシヘルプ+コレステロール」と「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD」。回収対象の商品は2021年2月以降に販売を開始し、累計で約110万袋弱を販売した。回収費用は18億円程度を見込んでいるという。 (C)時事通信社