【パリ時事】世界保健機関(WHO)は1日の年次総会で、感染症対策を定めた「国際保健規則」の改正案を採択した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を教訓に、各国が国内での地域レベルを含め対応能力を「構築、強化、維持する」と明記。感染症の拡大が深刻化した際は「パンデミック緊急事態」を認定する制度も新設した。
 規則改正と並行して2年余り議論してきた「パンデミック条約」を巡っては、先進国と途上国が対立を解消できず、交渉期限の1年延長を決めた。テドロスWHO事務局長は「規則改正での成功は、条約策定も成し遂げられるという自信につながる」と期待を示した。 (C)時事通信社