関西初! MRTと和歌山県が連携した取り組み「わかやま医療版ワーケーション」和歌山県 北出病院が語る紀南エリアの医療背景とは

MRT株式会社(以下 「MRT」)と和歌山県が連携し、2024年6月より地域の医師・医療従事者不足解消を目的に、「わかやま医療版ワーケーション」を本県の紀南エリアにて開始※1しました。そこで、医療版ワーケーション※2の医師受け入れ先病院の一つ「社会医療法人黎明会 北出病院」の院長 重里 政信氏と和歌山県医務課の藏光良氏にお話を伺いました。


※1 2024 年 6 月 11 日お知らせ 

MRT が新たに和歌山県と連携し「医療版ワーケーション」を開始

※2 「医療版ワーケーション」とは、地域の医師・医療従事者不足解消を目的に、2022年より日本初の試みとしてMRTが自治体や旅行会社とともに取り組んでいるものとなります。(医療版ワーケーションの詳しい情報はこちら


社会医療法人黎明会 北出病院 院長 重里 政信氏


-北出病院様が医療版ワーケーションの取り組みに参画しようと思ったきっかけを教えてください。


重里氏:実は、当院は当直業務ができる医師が少なく困っていたんです。そんな中で、医療版ワーケーションの「観光+医師の当直業務」のモデルを見ました。うちだけじゃないかもしれませんが、田舎の病院だと医師の高齢化が進んでいるんです。当院は医師15人のうち、60歳未満の医師がたったの6人。平均年齢は59歳です。当院の立ち位置は、和歌山県中部の救急を頑張って診ている病院という形で運営しているが、高齢者が多いため、一人でも多くの当直勤務に入ってくださる医師がいたらいいなと思い、参画しました。

もう一つは、私自身、和歌山県出身ではなく、4年前にここに来ました。和歌山の観光資源は本当に素晴らしいものがあります!それがまだ十分に伝わっていないと感じています。和歌山県には、観光の魅力も沢山あるので、どちらの面でも、これはいい事業になると感じました。


-北出病院の勤務医師の現状は?


重里氏:当院は救急診療をメインに診療しています。ですから医師は、一般外科・整形外科・内科が主に勤務しています。その医師の中で一番年齢が高いのは74歳。その他70代の医師が3人、60代の医師がほとんどで9人。60代以下が6人いますが、59歳が2人、56歳が1人という現状です。そのような中で、夜間の救急業務を持続するのはとても難しいと感じています。当直の医師は非常勤の先生7~8人と常勤で、2名宿泊の体制でローテーションしています。

あともう一つは、医師の働き方改革の開始です。いくら頑張ろう!というタフな医師がいても、働く時間が限られるので、夜の当直業務が手薄になってしまいます。ですから全国の医師に当直のサポートに来ていただきたいなと思っています。

本音を言えば当直だけではなく、常勤の医師にも来ていただきたいです。和歌山市は県の北にあり、そこには医師が集まりますが、紀南エリアにはなかなか来ていただけていない現状があります。


社会医療法人黎明会 北出病院 待合



-医療版ワーケーションの医師を実際に受け入れてみていかがでしたか?


重里氏:先日来ていただいた先生は、北海道から来ていただいた30代半ばくらいの先生で、本当にいい先生ですごく助かりました!和歌山には北海道にないものが色々あると思うんです。和歌山県にまだ来たことがないような医師にたくさん来て欲しいと思っています。



-今後も医療版ワーケーションを継続していきたいと思いますか?


重里氏:先日のような先生がこれからも来ていただけるのであれば、続けていきたいと思っています。

当院は、直接勤務していただくとなると面談などを経て、勤務いただいています。しかし、医療版ワーケーションの場合は、病院との面談は無しに当日来て勤務いただく流れになるので、不安はもちろんありますが、来ていただいて良かったな~と思える形になってほしいと思っています。


-今後参加される医師に一言お願いします!


重里氏:田舎の病院の救急業務をお願いするという、かなり無理なお願いに近いですね。しかし、その代わりといっては何ですが、田舎の良いところをたくさん見ていただきたいですし、紀伊半島・中南部は他にはない良さがありますので、是非来ていただきたいなと思います!


社会医療法人黎明会 北出病院 外観


■社会医療法人黎明会 北出病院:https://reimeikai.com/



続いて、和歌山県医務課の藏光良氏にお話を伺いました。



-紀南エリアの医療の現状を教えてください。


藏光氏:和歌山県は他の県に比べると、医師が多いとされている県です。しかし、地域偏在や診療科偏在があり、特に和歌山市エリアにはたくさん医師がいますが、紀南に行くほど医師が少なくなるという現状です。救急・産科が特に医師不足なので医療版ワーケーションを展開しています。また、来ていただくにあたって、やはり常勤医に来ていただくというのが重要で、常勤医確保に向けて、県外から来られる医師や、今後医師を目指す方への研究資金・研修資金という制度も立ち上げていますが、思うような成果が挙げられていない現状もあります。



-医療版ワーケーションを和歌山県で取り入れようと思ったきっかけは?


藏光氏:常勤医師の獲得を目指して制度などを作ってきましたが、すぐに来ていただくのは難しいだろうと思っていました。そんな中で、広島県福山市で開始した医療版ワーケーションを見て、事業を通してまず医師に来ていただいて、地域を知っていただくきっかけになればいいなと思いました。そして、気に入ってもらえたら継続して働いてもらえるのではないかと思い、医療版ワーケーションの取り組みを始めました。


わかやま医療版ワーケーション 概要図



-和歌山県の魅力を教えてください


藏光氏:東京から白浜空港って、実は飛行機でたった1時間程なんですよ!かつ、着いた途端リゾート地です。それを利用して、和歌山県はワーケーションの聖地になりました。和歌山県には、白浜というリゾート地があり、高野山や熊野古道は世界遺産にもなっています。寺社仏閣も沢山あり、それが育まれてきた地域、歴史があります。和歌山県に来ていただいて、大自然が育んだ歴史や魅力を医師の方にも感じていただけたらなと思っています。


和歌山県白浜町 白良浜



-県外から定住や移住を検討されている医師の方への制度について


藏光氏:県外の医師の方にご勤務いただいたら、研究資金という一定の金額をご用意しています。条件はありますが、返金の免除などもあります。また、移住していただいた際には、住まいに関わるようなサポートもご用意しており、例えば空き家を回収して住居にする場合、補助金が出たり、市町村によってはお仕事にかかる交通費の支援などもあります。また、“わかやまLIFE”というポータルサイトを立ち上げて、移住のサポートも行っています。


■和歌山県 医師研究・研修資金:

https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/050100/d00209169_d/fil/tebiki.pdf

■わかやまLIFE:

https://www.wakayamagurashi.jp/



まとめ:

全国の医師が働きながら、楽しみながら、地域の魅力や地域の医療にも触れられる新たな取り組み「医療版ワーケーション」。

MRTは、自治体、医療機関と一緒に、医師偏在や地域偏在といった医療課題の解決に向けて、この「医療版ワーケーション」をより良いものにしてまいります。そして参画してくださる医師のみなさまにとっても有意義な時間を過ごしていただき、人生の選択肢を広げる一つのきっかけになれば幸いです。


※和歌山県の「医療版ワーケーション」への参加はこちら

https://medrt.com/spot/medical_workcation



【医療版ワーケーション取り組みに関するお問い合わせ】

MRT医療政策チーム

TEL:050-5527-0841

Email:mrt-bpo@medrt.com


【広報に関するお問い合わせ】

コーポレート本部:井島

TEL:03-6415-5295

FAX:03-6415-5282

Email:mrt-pr@medrt.com







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