足の悩み、一挙解決
第15回 「歩くと痛い」は要注意
〜ふくらはぎの機能改善でスイスイと〜 足のクリニック表参道院長 桑原靖
壁や机などに両手をついた状態で、脚を前後にし、前脚をゆっくり曲げ、後ろ脚のふくらはぎが気持ちよく伸びる位置で1分間キープします。脚を入れ替えて反対も同じようにします。
ストレッチボード(株式会社アサヒ提供)
伸ばしながら、息をゆっくり吐くようにすると、さらに効果的。市販のストレッチボードや昔ながらの青竹を使うのもお勧めです。外出前とお風呂上りに必ず乗る習慣にするといいでしょう。
アキレス腱につながるもう一つの筋肉、ヒラメ筋のストレッチも行いましょう。
ヒラメ筋は、主に立っているときに使う筋肉なので、立ち仕事が多い人は、特にヒラメ筋のストレッチを入念に行うと疲れにくくなります。
正座をした状態から片方の膝を立て、両手で抱えます。座っている方の膝の位置と立てた足の指先をそろえます。
立てた膝に体重をかけながら、上半身を前に倒していきます。
このとき、息をゆっくりと吐きます。ふくらはぎの筋肉が気持ちよく伸びた状態で1分間キープ。反対の足も同様に行います。
◇筋力アップも必要
ストレッチで柔軟性を高めるのと同時に、筋力をアップするトレーニングも行いましょう。疲れにくい歩き方をするためには、最低限の筋力が必要です。
壁に向かって両足を肩幅に開き、つま先と膝の向きを前にそろえて立ちます。
壁に両手をつけて、サポートします。壁がなければ、椅子の背につかまっても構いませんが、姿勢が前かがみにならないよう、真っすぐに立つようにします。
膝を伸ばしたまま、かかとを上げたり下ろしたりを繰り返します。重心が小指側にいかないよう、親指と人さし指の間くらいに重心がかかるのを意識します。
いきなりジョギングは…
まずは20回からスタートし、楽にできるようになったら30回、40回と回数を増やしていきます。
◇いきなり運動ではなく準備を
健康のために医師からウオーキングやジョギングを勧められる人が多いようです。
しかし、ずっと運動をしてこなかった人が、いきなり始めると、すぐに疲れて継続できなくなったり、足のトラブルを起こしたりして、かえって健康を害する結果になる場合もあります。
運動は日常生活パターンの中に取り入れて、長く続けることが大切。準備運動として、以上のトレーニングを行い、足にも全身にもやさしい運動習慣が身に着くようにしましょう。
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(2019/04/01 06:00)