足の悩み、一挙解決

第15回 「歩くと痛い」は要注意
〜ふくらはぎの機能改善でスイスイと〜 足のクリニック表参道院長 桑原靖

 駅から15分の距離なら歩きますか、バスに乗りますか。疲れるのではなく、足のどこかが痛くなってしまう場合、ひょっとしたら、足の機能が衰えている可能性が考えられます。

街を行き交う人々=東京・新橋(AFP時事)

街を行き交う人々=東京・新橋(AFP時事)

 足の機能が衰えると、それを補おうと、連鎖的に体のあちこちに負担がかかって、筋肉が硬くなり、すぐに疲れを感じ、時には足そのものが痛くなってしまうこともあります。

 機能の回復には、足に合った靴とインソールなどを使用して歩くことが大前提ですが、その他、ストレッチで体の柔軟性を高め、筋トレで筋肉を使いやすくしておくことが大切です。

 ◇1日1回はアキレス腱ストレッチ

 歩くと足が痛くなる。そんな方に1日1回、必ずやってほしいのが、アキレス腱(けん)のストレッチです。

 昔からアキレス腱を伸ばすという表現をしますが、実際に伸ばしているのは腓腹筋(ひふくきん)です。

 腓腹筋が硬いと、歩くときに足首が前に倒れず、かかとが早く地面から上がってしまうため、踏み返しの時間が長くなってしまい、スムーズに歩くことができません。

 その結果、歩幅が小さくなってしまうだけでなく、1歩を踏み出すごとに、余分なエネルギーを必要とします。

 また、踏み返しの時間が長いと、指の付け根に大きな力がかかってしまい、痛みや変形の原因にもなります。

 ペタンコ靴よりハイヒールの方が楽という人は、アキレス腱が縮んで、伸びにくくなっている可能性が高いです。

 また、かかとや足の裏に痛みがある人は、硬いアキレス腱に引っ張られて、足裏の筋肉に負担がかかっている可能性が高いです。

 ストレッチで負担を軽減させておきましょう。


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