治療・予防

頭痛で最も多い「緊張型」
ストレスも原因か

 頭痛にはさまざまな種類があるが、最も多いのが緊張型頭痛だ。最大で約8割の人が生涯に一度は経験するとされ、痛みが続くと日常生活に支障が出ることもある。適切な対処法について、東京大学医学部付属病院(東京都文京区)心療内科の吉内一浩科長に聞いた。

締め付けられるような痛みが特徴

 ▽締め付けられる感覚

 緊張型頭痛は、くも膜下出血や外傷などの原因がない頭痛(一次性頭痛)で、約13~78%が生涯に一度はかかると報告されている。また、男性よりも女性に多い。

 緊張型頭痛の発症の原因ははっきりしていない。同じ一次性頭痛の片頭痛と比べると症状が軽い場合が多いため、研究対象としてあまり注目されなかったからではないか、と吉内科長はみる。「緊張型頭痛はありふれた疾患ですが、一方で最も研究が遅れている疾患でもあります」

 緊張型頭痛では、片頭痛に特徴的なズキンズキンとする拍動性の痛みではなく、頭の両側をギューッと締め付けられるような圧迫感のある痛みを感じる。また、片頭痛のように階段の昇り降りといった日常的な動作で痛みが強くなったり、吐き気を感じたりすることはない。

 ▽頭痛体操も有効

 緊張型頭痛は、起こる頻度が1カ月に平均で1日未満の「稀発反復性」と、1日以上15日未満の「頻発反復性」、15日以上の「慢性」の3種に分類される。発症の正確なメカニズムは不明だが、ストレスの関与も指摘されている。また、稀発反復性と頻発反復性では、筋肉の緊張や血管の収縮による血流の悪化が、主な要因と考えられている。一方、慢性のものには、こうした末梢(まっしょう)性の要因に加え、痛みを感じやすくなるという中枢性の要因も関与しているという。

 頭痛に悩まされると、市販の頭痛薬を服用する人は多い。吉内科長は「仕事や学業、家事など日常生活に支障が出るような頭痛には、市販の頭痛薬を飲むのも選択肢の一つです」としながらも、薬を手放せない日が続く場合には「早めに医療機関を受診してほしい」と呼び掛ける。何らかの疾患が頭痛の原因となっている可能性があるだけでなく、頭痛薬の飲み過ぎが原因で起こる「薬物乱用頭痛」のリスクもあるからだ。

 薬以外の治療法にはリラクセーション法、認知行動療法などがあり、ストレスが強く関与する緊張型頭痛に有効であるという。また、2分程度でできる「頭痛体操」も、頭痛の予防や痛みの軽減に一定の効果があるとされる。正面を向き、頭は動かさずに腕を左右交互に振る。吉内科長は「ぜひ試してみてください」と話している。(メディカルトリビューン=時事)

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