【突発性難聴(上)】突然、聞こえなくなる =早期治療が改善のカギ
◇1週間以内に受診を
効果が期待される治療法としては、ステロイドの点滴や内服、血管を広げて血流を改善する薬や神経機能の回復を図るビタミン剤の投与などがある。ほかに、高濃度の酸素を吸入する高気圧酸素療法が行われることもあるが、設備を有する医療機関は限られる。
効果は人によって異なるので、これらを組み合わせて治療が進められる。ただ、ステロイドは血糖値を上げる作用があるため、糖尿病や胃潰瘍などの患者には注意が必要だという。
突発性難聴は、治療の開始時期が改善のカギを握るとも言われている。喜多村特任教授は「発症から約3週間で改善の度合いが決まるので、できれば1週間から10日の間に診断を受けて、いろいろな治療方法を試してください」と早期受診を勧めている。
ある日突然、「あれ、耳が聞こえない」と思ったら、できるだけ早く耳鼻咽喉科の門をたたきたい。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
〔後半に続く〕聴力回復の新リハビリ法 =音楽を聴く「音響療法」
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(2017/01/21 14:23)