治療・予防

突然押し寄せる不安と恐怖
パニック障害は脳の病気


 ◇認知行動療法が有効

 治療では、パニック発作が起きないよう抗不安薬や抗うつ薬を使う。予期不安や広場恐怖には、病気に対する理解を深め、生活上の不安を減らす認知行動療法が行われる。

 「例えば、電車に乗ると発作が起きやすいのであれば、まずは短い区間や混雑していない時間帯の乗車から始め、問題が起きなければ区間を延ばす、混雑する時間帯に乗ってみるなど、段階を設けて苦手な状況に慣れる練習をしていきます」

 パニック障害は早期に治療を始めれば回復も早いが、病気に気付くまでに時間がかかるのもこの病気の特徴だ。

 また、カフェインの取り過ぎがパニック発作を招くことがある。忙しくストレスの多い生活の中で口にするコーヒーや栄養ドリンクが発作の原因になっている場合があるため、本当にパニック障害かどうかの見極めが必要だ。

 「発作を繰り返すようであれば、一日も早く精神科を受診してほしい」と稲田院長は専門医への受診を勧めている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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