治療・予防

誰にでも起こり得る不整脈
速い、遅いは病気の恐れも


 ◇命に直結する不整脈

 一方、脈が速くなる「頻脈」や遅くなる「徐脈」は病気に直結する恐れがある。自覚症状が無い徐脈は健診で分かることが多いが、めまいや失神などの自覚症状がある人もいる。「これは、徐脈によって血液が十分に脳に届かないことで起こります」と山下所長。自覚症状を伴う徐脈の場合は、ペースメーカーの植え込み手術が必要となる。

 頻脈で注意が必要なのは、心房細動と心室細動だ。心房は全身から血液が戻る場所で、細動が起こると、血液が心臓にたまって固まりやすくなり、それが脳に達すると脳梗塞を発症する。

 「脳梗塞の3分の1は心房細動が原因です。約4割は無症状で、高齢者に多く、国内では約200万人に心房細動があるといわれています」と山下所長は語る。治療は薬物療法の他に、安全性が高い「カテーテルアブレーション」という手術があり、多くの施設で実施されている。

 心室細動は、発症すると全身に血液を送り届けられなくなる。数秒で意識を失い、1分ごとに生存率が10%ずつ低下する。

 「多くは心臓病の持病がある人に起こるため、定期的に医師の診察を受けているはずですが、周囲で心室細動と思われる意識消失が起こったら、心臓マッサージを続け、すぐに自動体外式除細動器(AED)を使用してください」とアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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