虫よけ対策重要に―蚊媒介感染症
年間通して警戒を
▽妊婦は渡航先にも注意
ジカ熱やチクングニア熱もヒトスジシマカが媒介する。特にジカ熱は、妊婦が感染すると生まれてくる子どもが小頭症になるリスクが高く、手足の筋力が低下する「ギラン・バレー症候群」を合併することもある。忽那医師は「妊娠が分かったらジカ熱の流行地域へは決して渡航しないでください」と繰り返す。
重症化して死に至ることもある「熱帯熱マラリア」を媒介するハマダラカは日本には生息していないものの、発熱や悪寒などを生じる「三日熱マラリア」を媒介する蚊はいると言われている。
忽那医師は「マラリアには予防内服薬がありますが、蚊媒介感染症の大半はワクチンがありません。蚊に刺されないことが一番の予防策です」と強調。「帰国後1カ月以内に発熱があったら、できれば感染症科のある医療機関を早急に受診してください」と述べ、蚊媒介感染症の流行状況が分かる「厚生労働省検疫所FORTH」のホームページも参考にするよう呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2018/07/20 11:14)