治療・予防

虫よけ対策重要に―蚊媒介感染症
年間通して警戒を

 蚊媒介感染症とは、病原体を持った蚊に刺されることで発症する感染症のことで、多くの種類がある。日本では蚊というと夏をイメージしがちだが、海外では地域によっては1年中注意する必要がある。国立国際医療研究センター(東京都新宿区)国際感染症センターの忽那賢志医師は「蚊媒介感染症のほとんどはワクチンがなく、感染すると重症化や合併症を招く病気もあります」と警鐘を鳴らす。

 ▽再感染で重症化も

デング熱の皮疹(国立国際医療研究センター・忽那賢志医師提供)
 蚊媒介感染症でよく知られているのはマラリアやデング熱、ジカ熱、チクングニア熱などだ。東南アジアや中南米、アフリカなどに多く、感染者の血を吸った蚊が別の人を刺すことで感染が拡大する。媒介する蚊が日本に生息しているものだと国内で流行する恐れもある。

 日本では2014年に「ヒトスジシマカ」(やぶ蚊)が媒介するデング熱が流行し、162人の患者が出た。忽那医師は「現在でも海外からの帰国後に発症するケースが年間300人と蚊媒介感染症の中で最も多く、年々増加傾向にあります」と懸念を示す。

 潜伏期間は5~7日ほどで、高熱や頭痛、筋肉痛、関節痛、下痢などを発症、熱が下がる頃に全身に発疹が出ることが多い。子どもの方が大人より重症化しやすい。ウイルスの型が4種類あり、再感染の恐れもある。

 「再感染すると重症化しやすいので、1度感染した人がデング熱の流行地域に渡航する場合は特に注意が必要です」と忽那医師。

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