マラリア〔まらりあ〕

 マラリアの流行地は、アフリカ、中南米、東南アジアなどの熱帯・亜熱帯地域で、年間3億~5億人が発病し、数十万人が死亡していると推定されています。流行地への渡航者の関心や予防法の徹底によって、日本人のマラリア感染はすこし減少しています。
 マラリアには熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリアの4種類があります。いずれもハマダラカに刺されて感染します。感染頻度が高いのは三日熱マラリアと熱帯熱マラリアです。死亡例がみられるのは熱帯熱マラリアです。

[症状]
 感染蚊に刺されて感染すると、原虫は肝臓に移動しここで2~3日かけて増殖します。その後、肝細胞を出たマラリア原虫は赤血球に侵入し、周期的な発熱を起こします。発熱の周期はマラリアの種類によって異なり、熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、卵形マラリアは48時間、四日熱マラリアは72時間ごとに発熱がみられます。一周期ごとに感染赤血球は10倍にふえます。
 熱帯熱マラリアは、インフルエンザと間違えられやすいですが、最初の発熱があってから5日以内に適切な治療を開始しないと、脳性マラリア、出血症状、神経症状、腎不全などを併発して死にいたることもあります。三日熱マラリア、卵形マラリアは治ってからもたびたび発熱をくり返すことがありますので、肝臓で眠っている原虫(休眠体)も治療してください。


[治療][予防]
 マラリアの治療には特殊な薬が必要ですので、専門の医師に相談してください。そのとき、医師に熱帯・亜熱帯の海外から帰国したことを必ず伝えましょう。滞在した地域によって、効く薬が異なることがありますので必ず医師に伝えてください。予防としては、蚊に刺されないように気をつけることです。

【参照】感染症:マラリア

(執筆・監修:長野県飯田保健福祉事務所 所長 松岡 裕之)
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