一流に学ぶ 日本女性初の宇宙飛行士―向井千秋氏

(最終回)教育は「夢実現のツール」 =本物から学ぶ機会、学生に

 2年前、向井千秋氏は東京理科大学の副学長に就任した。しかし、名誉職に収まって少しはゆとりのある生活にシフトチェンジしたのでは、という周囲の予想は大きく外れる。

 週2回は宇宙航空研究開発機構(JAXA)の技術参与として、宇宙の平和利用や国際関係の調整に奔走するほか、日本学術会議副会長、さらに富士通社外取締役にも就任した。「異業種を兼務すると視野が広がって、創造的な考えができるようになる。産業界について勉強して、科学技術を世の中に生かす仕事もしていきたい」と話す。

 いろんなことに興味を持って面白がる。いくつもの要職に就くが、最も比重が大きいのはやはり教育。「夢を実現させるツール」という思いがあるからだ。

 大学では国際化、女性活躍、宇宙教育プログラムなどの推進に貢献。「マサチューセッツ工科大学(MIT)みたいに、学生でも起業できるような教育がしたい。それから、いわゆるリケジョを増やし、理系で勉強した女性が社会で活躍できるようにしたい」と目を輝かせる。

 好きな言葉は「If you can dream it,you can do it.」。向井氏は「夢を見ることができ、自分が目標を立てられたら、それはできる。私が医者になれたのも宇宙飛行士になれたのも教育のおかげだし、自己実現や人生を豊かにするためには教育がすごく大事。教育が持っているパワーを本当に信じている」と話す。

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