一流の流儀 「追い込みの女王」AYA クロスフィットトレーナー

(第9回)LAはわがパワースポット
マッスルビーチで刺激


 AYAさんが初めてLAに行った時に感激したのは、「フィット(FIT)な人であふれている」光景だった。フィット、つまり体を鍛えている「健康的な」人がたくさんいて、フィットネスが人々の生活の一部になっていることに衝撃を受けた。
 「スポーツをすると心の窓が開く。明るいし、フレンドリーになると思うのです」と感じているAYAさん。まさにそういう人たちがいた。マッスルビーチを訪れたら、トレーニングをしている知らない人たちから「ワークアウト、一緒にやろうよ」と声を掛けられ、AYAさんをオープンに迎えてくれたのだという。
 そして、苦しいワークアウトをやり終えた時にまたまた感動。「一つの苦しい運動を終えた時、人間の閉ざしていたものがパッと開くことを普段から経験していますが、マッスルビーチでのワークアウトの終わりには、『イェーイ』と言って、全員がハイタッチで健闘をたたえ合うのです」
 「知らない人たちが一緒にワークアウトをするなんて、日本ではあり得ない」と驚いた。AYAさんは言う。「日本人は運動しなさ過ぎて、皆、心を閉ざしていませんか」。
 自分を磨くために年に一度はLAに行く。そして、毎回、新たな刺激を受けて帰って来る。
「『今回はこんなことを感じた』ということから、1年間、それを意識して過ごすわけです。そして、1年前より自分は一回り成長したと思い、またLAに行く。でも、去年見たLAは二回りも成長していて、必ず新たな課題を与えられます。毎回自信がなくなる。けれど、『自分はまだまだだ』と思い知らされる大事な場所なのです」。その言葉はあくまでも謙虚だ。(ジャーナリスト・横井弘海)

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