「医」の最前線 高知大医学部「家庭医道場」

〔第3回〕地域医療って何?
高知大医学部「家庭医道場」

馬路村

 ◇大切なコミュニケーション力

 あるグループは、宇宙全体を地域になぞらえ、自己研さんを重ねた自身の搭乗するロケットが、住民の待つ宇宙に飛び立つイメージを描いた。夜空に輝く星が住民。地球にいるのが大学で学んでいる現在の自分。そこからコミュニケーション力や思いやりを土台にして、医療者として宇宙に飛び立っていく。

 宇宙空間に点在する惑星は、これから医療者として経験していく未知のもの。自己研さんによって蓄積された知識や経験がロケットを打ち上げるための原動力となる。

 地域医療を馬路村の看板商品であるユズ飲料「ごっくん馬路村」になぞらえたグループもあった。医療者として大切なことをユズの実にたとえ、実ったユズの実を収穫するのは個人(医学生自身)の力とした。それを工場(医療機関)に持って行き、チームの力で製品(地域医療)が完成する。全体のプロセスを通して大切なコミュニケーション力は太陽で表現した。

地域医療をゆず飲料にたとえた

 ◇多様なイメージ

 このほか、地域をサッカーフィールドに例えたグループ、歴史とともに発展してきたドイツのお城を描いたグループなど、8グループどれをとっても同じものはない。同じ空間で同じ体験をしても、物事の受け止め方、表現の方法はさまざまだ。

 すべてのグループが絵を仕上げると、5人の実行委員が交代で質問やコメントをしていく。どの作品に対しても、「サッカーチームのベンチに患者さんのご家族を入れた点がいいですね」「コミュニケーション力を太陽で表したところがすばらしい」など、優れた部分を的確にとらえ、前向きな表現で伝えていたのが印象的だった。(医療ジャーナリスト・中山あゆみ)

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