こちら診察室
連載の趣旨と筆者略歴
▼連載の趣旨
「歯科医院に行くのが楽しみです」などという人はまずいないでしょう。ほとんどの人は、できれば一生行きたくないと思っているのではないでしょうか? しかし、歯の痛みは突然襲ってきます。自己判断で市販の薬などを使い、我慢をする場合もあるかと思いますが、そのうちに歯が折れたり、歯茎が腫れてきたりします。そして「もう駄目だ。診てもらうか」となって、初めて歯科医院を受診される方が少なくありません。お口の中で何か異常を感じたら、できるだけ早く受診した方がよいのですが、なかなか難しいのが現状のようです。
何もなくても歯科医院に3カ月に1度は通い、異常がないかチェックを受けることが理想です。歯は食事のたびに使用するものですから、日頃のメンテナンスが何よりも大事です。
今回の連載では、基本的な歯の構造、虫歯の進行具合による治療方針、さらに歯の中の治療を行う「歯内療法」の専門性について解説します。状況が悪化すればするほど専門性が高い治療が必要になってくることや、歯内療法専門医についてもご紹介したいと思います。
▼筆者略歴
古澤成博(ふるさわ・まさひろ)
東京歯科大学教授。
1983年東京歯科大学卒業、87年同大大学院歯学研究科修了。同大歯科保存学第一講座助手、口腔健康臨床科学講座准教授などを経て2013年4月から同大歯内療法学講座主任教授。16年6月から水道橋病院保存科部長を兼務し、19年6月からは副病院長も務める。
日本歯科保存学会専門医・指導医、日本歯内療法学会専門医・指導医、日本顕微鏡歯科学会認定医。これら3学会や日本総合歯科学会の理事を歴任。