【ワシントン時事】バイデン米政権は11日、新型コロナウイルスに関する公衆衛生上の「国家非常事態」を解除する。これまで政府が負担してきたコロナの検査・治療費は民間保険などで補われる。また、陸路からの移民の制限措置(タイトル42)も失効する。
 非常事態はトランプ前政権の2020年3月に発令された。米疾病対策センター(CDC)によると、11日現在の米国内の死者数は113万人以上。感染者は累計で1億人を超えている。
 一方、タイトル42の失効を受けて、メキシコとの国境に移民希望者が殺到する恐れが出ている。国務省や国土安全保障省は10日、国境管理の職員の大幅増や、移民希望者に対応する地域事務所を西半球に約100カ所設置する計画などを発表した。
 ジャンピエール大統領報道官は10日、記者団に「国境問題を巡って(バイデン政権は)今年に入って準備を進めてきた。ただ、11日以降の数週間は困難な状況が予想される」と述べた。 (C)時事通信社