厚生労働省は７日、全国約５０００の定点医療機関から６月２６日～７月２日に報告された新型コロナウイルスの新規感染者が計３万５７４７人だったと発表した。医療機関１カ所当たりの平均は７．２４人で、前週（６．１３人）の１．１８倍。感染者数は、富山を除く４６都道府県で増加した。
　都道府県別の１医療機関当たりの感染者は、沖縄の４８．３９人が最多で、今年初めの感染「第８波」のピーク（３１．８５人）を上回る状態。鹿児島１３．４８人が続いたほか、宮崎９．６６人、熊本９．５８人など西日本を中心に感染が拡大傾向にある。新たに入院した全国の患者数は５３２０人で、前週から５６９人増えた。
　７日は、新型コロナウイルス対策を助言する厚労省の専門家組織「アドバイザリーボード」も開かれた。
　座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は会合後の記者会見で、沖縄の感染状況について「昨夏に感染の波があったが、冬は流行が低く、免疫が下がってきているのではないか」などと指摘。西日本で感染拡大の傾向があるとした一方、全国的な波及に関しては「定点把握ではこれまでのような予測は難しい。状況を見ていきたい」と述べるにとどめた。　（Ｃ）時事通信社