子どもが学校に行きたくないと言っているけど、休ませていいものか―。こうした親の悩みを解消しようと、NPO法人「全国不登校新聞社」などが精神科医監修の「学校休んだほうがいいよチェックリスト」を開発した。精神的動揺が生じやすい夏休み明けに、無理に登校させないよう呼び掛けている。
 LINEで「友だち登録」すれば使える。「登校時間が近づくと頭痛・腹痛・吐き気など身体的な症状を訴える」「以前よりも服装や身なりに無頓着になりだらしなくなっている」など20項目に「はい」か「いいえ」を選択することで、「休ませましょう」「休ませることも検討しましょう」などと表示される。
 監修した国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦薬物依存研究部長は「大事を取って休むことで被るデメリットはそれほどなく、むしろギリギリまで我慢させる弊害の方が大きい」と指摘。「親はすごく悩むと思うが、決断を後押しする目安になれば」と話した。
 不登校新聞社の石井志昂代表は「無理に登校させることでうつ病や自殺リスクが高まる。子どもたちには『不登校でも大丈夫、何とかなる』と伝えたい」と語った。
 文部科学省などによると、2022年の小中高生の自殺は514人と過去最多だった。 (C)時事通信社