厚生労働省は27日、社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の分科会に、新型コロナウイルスインフルエンザなどの感染症に備えた、高齢者施設と医療機関の連携案を示した。都道府県と協定を結ぶ医療機関が各施設と事前に対応を協議しておくことを努力義務とする内容。
 感染症や災害への対応力強化は2024年度介護報酬改定の柱の一つで、同省は年末に方向性を取りまとめる。
 24年4月に施行される改正感染症法では、病床確保を含む感染症対応について都道府県と医療機関が事前協定を結ぶよう定めた。今回の案はこれを受けて作成。コロナ禍で高齢者施設の入所者が入院できず施設内での療養を余儀なくされた教訓を踏まえ、感染症拡大時でも介護サービスを安定的に提供できるようにする。 (C)時事通信社