大麻草由来の成分を含む医薬品を認める大麻取締法などの改正法が6日、可決、成立した。既存薬が効きにくい難治性のてんかん患者に有効な新薬が登場する可能性があり、専門家は「患者が救われる道が開けた」と期待を寄せている。
 難治性てんかん治療薬として米国で承認されている「エピディオレックス」は、大麻草から抽出、精製したカンナビジオール(CBD)を主成分としている。難治性てんかんのうち、「ドラベ症候群」「レノックス・ガストー症候群」「結節性硬化症」に効果があるとされ、国内に計約2万人の患者がいると推計されている。
 ドラベ症候群などは、いずれも国が難病に指定している。エピディオレックスは現在、国内で臨床試験(治験)が進んでおり、販売などが承認されれば、患者や家族にとって希望の光となる。
 聖マリアンナ医科大の太組一朗教授(脳神経外科)は「早く薬を届けることが大切」とした上で、治験が順調に進んだ場合、2年ほどで患者の元に薬が届くとの見通しを示した。 (C)時事通信社