厚生労働省は8日、食材費の価格高騰を受け、入院患者が負担する食費を現在の1食460円から同490円に引き上げる案を中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関、中医協)の総会に示した。医療機関の負担軽減が目的で、2024年度からの導入を目指す。
 入院患者の食事代は1食当たり640円。このうち460円を患者が自己負担し、残りは公的医療保険で賄われている。1日当たり(3食分)1920円とした食事代の水準は1997年から据え置かれており、医療関係団体が見直しを求めていた。
 引き上げは、介護保険の入所者の自己負担額(約482円)並みとするよう設定した。同省は引き上げまでの措置として、既存の交付金から、病院や有床診療所を対象に病床1床につき1食当たり20円程度を支援する方針。 (C)時事通信社