小林製薬が製造した紅麹(べにこうじ)配合サプリメントを摂取した人が腎疾患などを発症した問題で、厚生労働省は26日、大阪市に対し、食品衛生法に基づく製品の廃棄命令などの措置を取るよう通知した。対象は「紅麹コレステヘルプ」など3食品。
 同省によると、サプリを服用した2人の死亡事例が確認されたほか、106人が入院したとの情報がある。会社側には約3000件の電話相談が寄せられているという。厚労省と消費者庁などは27日午後、関係省庁による連絡会議を開催する。
 厚労省などは26日、同社から対応状況や健康被害について聞き取り調査を実施。週内にも同省専門部会を開き、小林製薬の製品や、同じ紅麹原料を使用した関連製品への対応を議論する。
 自見英子消費者担当相は同日の閣議後会見で、小林製薬が消費者庁に届け出ている機能性表示食品のうち、紅麹成分を含む8件について、撤回を申し出たと明らかにした。同庁は4月5日までに安全性を再検証して報告するよう同社に求めている。自見氏は約7000件ある機能性表示食品の全てについて、健康被害の有無を緊急点検する方針を示した。 (C)時事通信社