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首のエコーで分かる全身の動脈の状態
~危険因子を持つ人はぜひ受けたい検査~ 日本医科大学武蔵小杉病院救急・総合診療センター長 塚田弥生氏


 ◆「頸動脈狭窄」と言われたら

 海原 この検査で所見があった場合、どうすればいいのでしょう。

 塚田 プラークが先ほどお話ししたような危険なものでなければ、1年に1度の人間ドックでフォローすれば大丈夫です。しかし、既に血流の流れが悪くなっている「頸動脈狭窄」が疑われる人は、脳神経内科、脳神経外科の専門医の受診をお勧めします。


 海原 「狭窄」でなければ、年1度のフォローでいいのですね。生活習慣を変えれば、進行しないこともありますか。

生活習慣を見直すと、プラークは退縮することもあるという【AFP時事】(写真はイメージです)


 塚田 その通りです。生活習慣病をかかりつけ医でしっかり管理してください。生活習慣を見直すと、プラークは退縮することもあるのです。

 ◆画像を見て「ドキッ」

 海原 プラークを指摘されたら、ぜひ生活の見直しをしてほしいですね。

 塚田 頸動脈エコーの所見は、全身の動脈硬化を反映します。将来、脳卒中や心筋梗塞を発症することを予測することもできます。

 コレステロールや血圧の数値だけでは、なかなか実感が湧かなくとも、実際にご自身の脳につながる血管に、カルシウムや脂肪が沈着し、厚くなった画像で見ると、ドキッとするかもしれません。

 排水管は取り替えたり、詰まりを掃除したりすることができますが、人間の身体はそう簡単には取り替えることはできません。

 「人生100年」時代ですから、「詰まらせない」「劣化を進ませない」ように、自分の血管を大切にするための努力が必要です。ぜひ、「糖尿病」「高血圧」「喫煙習慣」「肥満」「運動不足」に対する治療を続け、定期的な点検を行っていきましょう。

 海原 分かりやすい解説、ありがとうございました。

 塚田(哲翁)弥生(つかだ・てつおう・やよい) 日本医科大学武蔵小杉病院救急・総合診療センター長・部長。日本医科大学卒業。日本医科大学付属病院、多摩永山病院、福生病院、米国カリフォルニア州スクリプス研究所等を経て現職。

(文 海原純子)

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