治療・予防

高齢者や女性に多い便失禁=かかりつけ医に相談を

 便意が感じられずに漏れる、トイレまで我慢できないなどの便失禁に悩む人は、便が漏れることへの恐れや、臭いなどの不安から外出を控えるようになり、生活の質が大きく低下する。高齢者に多いことから、「年のせい」と諦める人も少なくないが、治療の選択肢は増えている。東京山手メディカルセンター大腸肛門病センター(東京都新宿区)の山名哲郎部長に話を聞いた。

 ◇出産やがん手術後に

 便失禁には大きく分けて、気付かないうちに便が漏れる「漏出性便失禁」と、トイレまで我慢できずに便が漏れる「切迫性便失禁」があり、その両方の「混合型便失禁」の人もいる。患者は肛門を締める筋肉(括約筋)の力が低下する高齢者に多いが、出産後や肛門の手術、直腸がんの手術後などにも起こる。

 診察は、まず問診で便失禁の頻度、便の状態、どのようなときに便失禁が起こるか、どんな漏れ方をしているかなどを確認。その後、肛門から指を入れて便の状態や括約筋の緩み具合を確認する直腸指診、肛門を締めたときの圧力を調べる肛門内圧検査などを行う。出産後の便失禁は、その多くが出産時の括約筋の損傷によるもので、超音波検査で調べることができる。「便失禁は生活の質を大きく低下させます。治療によって改善を図ることが重要」と、山名部長は説明する。

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